第9回 MR専門技術者認定試験 解答と解説
MR専門技術者認定試験って問題はあっても、解答や解説ないですよね。
そんな貴方のお悩み解決しましょう!!
解答・解説に保証はありませんので、参考程度にお願いします。
また間違いや、ご指摘ありましたらご連絡お願いします。
図や臨床画像に関しては、過去問を参照してください。
他の過去問の解答と解説はこちらへ
- 第一部
- 1)室温で強磁性を示す単体の物質を3つ選択してください.(正解3つ)
- 2)基本条件:TR=3000ms,TE=90ms,加算回数=2回,マトリクス=256×256,スライス数=10枚,スライス厚=10mm,FOV=300mm,BW=130Hz/pixel,撮像シーケンスはSpin Echo法を使用する.この条件で撮像した時のSNRについて,次の記述で正しいものを選択してください.(正解2つ)
- 3)Boltzmann分布則によって求まる偏極率について正しい説明を選択してください.(正解3つ)
- 4)核磁気共鳴現象を示す核種を選択してください.(正解3つ)
- 5)脂肪抑制法について,正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 6)前立腺MR検査について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 7)MRSピークについての正しい説明を選択してください.(正解2つ)
- 8)EPIを用いた拡散強調像において動脈瘤クリップによる画像歪を改善するパラメータで正しいものを選択してください.(正解2つ)
- 9)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 10)位相コントラストMRA撮像方法について正しい文章を選択してください.
(正解3つ) - 11)図は頭部のT2強調画像とFLAIR画像を示す.症状は頭痛である.正しいものを選択してください.(正解2つ)<写真あり>
- 12)受信バンド幅について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 13)図は慢性硬膜下血腫のT2強調画像である.
血腫が脳脊髄液(水)よりも高信号となる理由を選択してください.(正解1つ)
<写真あり> - 14)膵臓病変について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
- 15)拡散強調像に関して正しい文章を選択してください.(正解3つ)
- 16)脂肪抑制法の臨床画像利用について正しいものを選択してください.(正解2つ)
- 17)functional MRIについて正しいものを選択してください.(正解3つ)
- 18)ガドキセト酸ナトリウム注射液(EOB・プリモビスト)について正しい記述を選択してください.(正解2つ)
- 19)静磁場強度変化について正しいものを選択してください(正解3つ)
- 20)卵巣腫瘍のMRIについて正しい記述を選択してください(正解2つ)
- 第二部
- 21)Willisの脳底動脈輪を選択してください(正解4つ)
- 22) 下図のグラフで示される傾斜磁場コイルX軸方向の傾斜磁場について、正しい文章を選択してください(正解2つ)
- 23)最新JIS Z4951:2012で規定されている高周波磁場(RF)に関する規定について,正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 24)SAR(比吸収率)値について, 正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 25)心臓ペースメーカ植込み者に対してMRI検査を実施する場合に, 静磁場によってペースメーカが受ける障害を選択してください.(正解1つ)
- 26)Gradient echo(GRE)シーケンスについて 正しい記述を選択してください.(正解3つ)
- 27)画質性能の維持に関係するものを選択してください.(正解3つ)
- 28)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 29) 下図に対し正しいものを選択してください.(正解2つ)<写真あり>
- 30)脊椎の靭帯について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
- 31)EPIでのアーチファクトについて 正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 32)下のT2 強調画像において,大脳脚の位置を選択してください.(正解1つ)<写真あり>
- 33)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
- 34)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 35)画像均一性の測定法について,正しい文章を選択してください.(正解3つ)
- 36)SSFPでのbanding artifactの軽減について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
- 37)化学シフトアーチファクトについて 正しい文章を解答して下さい.(正解2つ)
- 38)3T装置で、1ピクセルあたりのバンド幅が62.5Hz,ETL=3,256サンプリングで収集したシーケンスでのケミカルシフトアーチファクトは画像上で約何ピクセルとなるか.(正解1つ)
- 39)下記①~⑥のMRに関する学術研究を行う場合、当該施設の倫理委員会の承認を得なければならない研究の組み合わせについて, 選択してください.(正解1つ)
- 40) 下図の矢印のアーチファクトについて正しい文章を解答して下さい.(正解2つ)
第一部
1)室温で強磁性を示す単体の物質を3つ選択してください.(正解3つ)
1.Cr
2.Fe
3.Co
4.Ni
5.Ga
1.× 反磁性
2.○
3.○
4.○
5.× 常磁性
2)基本条件:TR=3000ms,TE=90ms,加算回数=2回,マトリクス=256×256,スライス数=10枚,スライス厚=10mm,FOV=300mm,BW=130Hz/pixel,撮像シーケンスはSpin Echo法を使用する.この条件で撮像した時のSNRについて,次の記述で正しいものを選択してください.(正解2つ)
1.加算回数を3回に変更したときのSNRは1.225倍になる.
2.BWを65Hz/pixelに変更したときのSNRは√2倍になる.
3.スライス厚を5mmに変更したときのSNRは1/√2倍になる.
4.スライス数を5枚に変更したときのSNRは基本条件の1/2になる.
5.FOVを150mmに変更したとき,スライス厚を20mmすると同じSNRになる.
1.○
2.○
3.× 1/2倍
4.× スライス枚数は関係しない
5.× スライス厚を40mmにするのと同じSNR
3)Boltzmann分布則によって求まる偏極率について正しい説明を選択してください.(正解3つ)
1.絶対温度に反比例する.
2.磁気回転比に比例する.
3.プロトン密度に比例する.
4.静磁場強度に反比例する.
5.1Hは静磁場強度1.5Tで0.5*10-5である.
1.○
2.○
3.×
4.× 比例する
5.○
ボルツマンの分布則
Na/Nb=exp[rhB0/kT]
r:磁気回転比 h:ディラック定数 B0:静磁場 k:ボルツマン定数 T:絶対温度
4)核磁気共鳴現象を示す核種を選択してください.(正解3つ)
1.2H
2.12C
3.23Na
4.31P
5.40Ca
1.○
2.× 13C
3.○
4.○
5.× 43Ca
5)脂肪抑制法について,正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.CHESS法は周波数差を利用する方法である.
2.1.5Tでの脂肪の中心周波数は水よりも224Hz高い.
3.選択的脂肪抑制法は静磁場強度が高い方が有利である.
4.局所磁場変動に最も影響されないのは,水選択励起法である.
5.STIR法はIRパルスを用いる方法で,脂肪のみを抑制することができる.
1.○
2.× 224Hz低い
3.○
4.× STIR法
5.× 非選択的脂肪抑制方法
6)前立腺MR検査について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.前立腺がんは一般的にT2強調像で高信号を呈する.
2.前立腺がんのMRSは乳酸とコリン(Choline)で評価する.
3.前立腺がんはADCマップでの見かけ上の拡散係数は低値となる.
4.前立腺がんは拡散強調像でT2-shine throughの影響を受け難い.
5.前立腺がんは拡散強調像で高信号に描出する場合,b値は小さく設定する.
1.× 前立腺癌はT2WIで低信号を呈する
2.× コリンとクエン酸で評価する
3.○
4.○
5.× 高いb値に設定する
7)MRSピークについての正しい説明を選択してください.(正解2つ)
1.幅は横緩和時間に反比例する.
2.高さはプロトン密度に比例する.
3.右側のピークが共鳴周波数は高い.
4.幅はシミング精度が良くなると広くなる.
5.静磁場強度とケミカルシフト(ppm)は比例する.
1.○
2.○
3.× 左側の方が共鳴周波数は高い
4.× シミング精度が良くなると幅が狭くなる
5.× ppmは不変
8)EPIを用いた拡散強調像において動脈瘤クリップによる画像歪を改善するパラメータで正しいものを選択してください.(正解2つ)
1.加算回数を増やす.
2.TRを大きく設定する.
3.TEを大きく設定する.
4.長方形FOVを用いる(位相方向のFOVを小さくする).
5.Parallel imaging factorを可能なだけ大きく設定する.
1.×
2.×
3.×
4.○
5.○
9)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.スピンエコー法の180度パルスは横磁化成分のみを反転させる.
2.スティミュレーテッドエコーを得るには4つのRFが必要である.
3.FOV一定の場合,リードアウト傾斜磁場強度が強いほうがSNRは高い.
4.グラディエントエコー法の信号強度はピクセルサイズに影響を受ける.
5.同じ形状のRFの場合,印加時間を短縮すると励起周波数帯域は広がる.
1.× 縦磁化も横磁化も反転させる
2.× 3つのRFが必要
3.× FOV=BW/傾斜磁場 なのでFOV一定で傾斜磁場を強くすると、BWを広くしないといけない。BWが広がるとSNRは低下する
4.○
5.○
10)位相コントラストMRA撮像方法について正しい文章を選択してください.
(正解3つ)
1.「VENC」の単位はcm/secである.
2.「VENC」はそのシーケンスで正しくエンコードされる最小速度である.
3.血液が傾斜磁場に沿って移動した場合の縦磁化の位相変化を検出している.
4.移動したスピンだけが信号を出すのでTOF画像で見られるようなT1値の短い血液崩壊産物の描出という問題はない.
5.位相コントラストシーケンスでは二極性の傾斜磁場を付加して血流速度とMR信号の位相の間に線形関係が形成されるようにしている.
1.○
2.× 最大速度
3.× 横磁化の変化を検出している
4.○
5.○
11)図は頭部のT2強調画像とFLAIR画像を示す.症状は頭痛である.正しいものを選択してください.(正解2つ)<写真あり>
1.硬膜下に出血が認められる.
2.くも膜下に出血が認められる.
3.中脳水道に出血が認められる.
4.中脳被蓋に出血が認められる.
5.シルビウス裂に出血が認められる.
写真がないため解答できず
12)受信バンド幅について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.サンプリン時間に反比例する.
2.大きくなるとSNRが上昇する.
3.大きくなると化学シフトが大きくなる.
4.大きくなると磁化率アーチファクトが小さくなる.
5.大きくなるとリンギングアーチファクトが大きくなる
1.○
2.× 反比例しているのでSNRは低下する
3.× 化学シフトは低下する
4.○
5.○
答えは2つだが、1,4,5が正解だと思います。
13)図は慢性硬膜下血腫のT2強調画像である.
血腫が脳脊髄液(水)よりも高信号となる理由を選択してください.(正解1つ)
<写真あり>
1.MTC効果
2.表皮効果
3.Inflow効果
4.表面コイルによる影響
5.TRによる縦磁化の影響
写真がないため解答できず
14)膵臓病変について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
1.膵癌は膵実質に比べてT1強調像で高信号を示す.
2.膵癌の診断に脂肪抑制を併用したT1強調像が役に立つ.
3.Solid and cystic tumorは被膜がT2強調像で高信号を示す.
4.粘液性嚢胞腺腫はT1強調像で嚢胞液が高信号を示すことがある.
5.Solid and cystic tumorは嚢胞内の出血がT1強調像で高信号を示す.
1.× 低信号を示す
2.○
3.× 被膜は低信号
4.○ 血液やコレステリンなどを含むと高信号
5.○
15)拡散強調像に関して正しい文章を選択してください.(正解3つ)
1.「b値」の大きさとMPG印加の時間間隔は関係する.
2.ADCの単位はmm2/secで,「b値」の単位はsec/mm2である.
3.拡散係数「D」は、温度「T」と粘性係数「ηイータ」に比例する.
4.受信バンド幅に関係なく実効TEを短縮すると画像歪みは低減する.
5.FOVを変えない場合,位相エンコード数によって画像歪みに変化はない.
1.○
2.○
3.× D=(kT/6πηR)[mm2/s]
D(拡散係数) k(ボルツマン定数) T(温度) η(粘稠度) R(拡散粒子の半径)
4.× 位相エンコードとTEは歪みに関係しない
5.○
16)脂肪抑制法の臨床画像利用について正しいものを選択してください.(正解2つ)
1.水と脂肪の共鳴周波数差は15.3ppmである.
2.周波数選択的脂肪抑制法によってメチル基(CH3)の信号は抑制される.
3.周波数選択的脂肪抑制法によってメチレン基(CH2)の信号は抑制される.
4.周波数選択的脂肪抑制法によって不飽和脂肪酸(CH=CH)の信号は抑制される.
5.脂肪選択反転パルスに断熱パルスを使用することによってSARを小さくすることができる.
1.× 3.5ppm
2.○
3.○
4.× 水に近い共鳴周波数のため抑制されない
5.× 断熱パルスを使っているのでSARは抑えられるような気もするが。。。
17)functional MRIについて正しいものを選択してください.(正解3つ)
1.信号値は灰白質容積に影響される.
2.脳活動を間接的に観察する技術である.
3.拡散強調画像を用いたfunctional MRIは利用されていない.
4.functional MRIではTask画像とRest画像が加算された画像を得ている.
5.撮像の一つにblood oxygen level dependent(BOLD)効果を利用した手法がある
1.○
2.○
3.×
4.× 差分する
5.○
18)ガドキセト酸ナトリウム注射液(EOB・プリモビスト)について正しい記述を選択してください.(正解2つ)
1.臨床における通常投与量は0.1mmol/kgである.
2.血漿中のR1は,Gd-DTPA造影剤の約1/2倍である.
3.健常人の場合,造影剤の約4割は糞中から排泄される.
4.投与後,約1分から肝臓の細網内皮系細胞に取り込まれる.
5.NSF(腎性全身性線維症)に対してGd-DTPA造影剤と同様の取扱いを行う必要がある.
1.× 0.025mmol/kg もしくは0.1ml/kg
2.× 1.5〜1.6倍くらいになる
3.○
4.× 肝細胞に取り込まれる
5.○
19)静磁場強度変化について正しいものを選択してください(正解3つ)
1.プロトンの共鳴周波数は静磁場強度に比例する
2.静磁場強度が増加すると白質のT1値は短縮する
3.静磁場強度が増加すると灰白質のT1値は延長する
4.1.5Tにおける90度RFパルスと3.0Tにおける90度RFパルスは、同じRF強度である
5.1.5Tにおいて4.6msでOpposed phaseが観察された場合、そのOpposed phaseは3.0Tにおいて2.3msで観察される
1.○
2.× 磁場強度が増加するとT1値は延長する
3.○
4.×
5.○
20)卵巣腫瘍のMRIについて正しい記述を選択してください(正解2つ)
1.卵巣癌の充実性部分はT2強調像で高信号を示す
2.漿液性嚢胞腺腫は拡散強調像(b=1000)で低信号を示す
3.成熟嚢胞性奇形腫は脂肪を含むのでT1強調像で高信号を示す
4.内膜症性嚢胞は高蛋白含有の液体を含むのでT1強調像で高信号を示す
5.粘液性嚢胞腺腫は粘調度によってT2強調像で低~高信号の多様な信号形態を示す
1.× 低信号を示す
2.○
3.○
4.× 内膜症性嚢胞は血液を含むのでT1WIで高信号を示す
5.×
第二部
21)Willisの脳底動脈輪を選択してください(正解4つ)
1.椎骨動脈
2.前大脳動脈
3.前交通動脈
4.後大脳動脈
5.後交通動脈
1.×
2.○
3.○
4.○
5.○
22) 下図のグラフで示される傾斜磁場コイルX軸方向の傾斜磁場について、正しい文章を選択してください(正解2つ)
1.傾斜磁場強度のSlew rateは200T/m/sである
2.dB/dtの値は磁場中心(原点)からの位置によって変化する
3.傾斜磁場強度Slew rateを大きくするとdB/dtの値は小さくなる
4.磁場中心(原点)から0.2m離れた点でのdB/dtの値は4T/sである
5.傾斜磁場強度が20mT/m一定の間に患者体内に電場が誘導されて電流が流れる
1.× 20T/m/s
2.○ 中心から離れるほど大きくなる
3.× 傾斜磁場強度Slew rateを大きくするとdB/dtの値は大きくなる
4.○
5.×
23)最新JIS Z4951:2012で規定されている高周波磁場(RF)に関する規定について,正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.B1+RMS値とは,RF磁場B1+の一定時間当たりの平均値を表す.
2.第一次水準管理操作モードの全身SAR上限値は2W/kgである.
3.局所SARの上限値は体幹部の値よりも四肢の値のほうが大きい.
4.通常操作モードでの患者体内深部温度上昇の上限値は0.5℃である.
5.10秒間の短期SARは,6分間平均のSAR上限値の5倍を超えてはならない.
1.× RF磁場B1+の2乗平均の平方根
2.× 4w/kg
3.○
4.○
5.× 10秒間の短期SARは,6分間平均のSAR上限値の2倍を超えてはならない.
24)SAR(比吸収率)値について, 正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.静磁場強度に比例する.
2.被検体の半径に比例する.
3.高周波磁場強度の二乗に比例する.
4.被検体組織の電気伝導率に反比例する.
5.高周波パルスのデューティサイクルに比例する.
SAR ∝(σr²B₀²α²D)/p
σ(電気伝導率) r(半径) B₀(静磁場強度) α(フリップ角) D(デューティサイクル) p(比重)
1.×
2.×
3.○
4.×
5.○
25)心臓ペースメーカ植込み者に対してMRI検査を実施する場合に, 静磁場によってペースメーカが受ける障害を選択してください.(正解1つ)
1.火傷
2.心室細動の誘発
3.アンダーセンシング
4.オーバーセンシング
5.ペースメーカリセット
1.×
2.×
3.×
4.×
5.○
26)Gradient echo(GRE)シーケンスについて 正しい記述を選択してください.(正解3つ)
1.3個のαパルスを異なった間隔で印加すると3個のFID と5個のエコーが形成される.
2.1.5Tの磁場においてTE=4.5msec,9 msec であれば水と脂質中のプロトンは逆位相になる.
3.Balanced SSFPでは3(X,Y,Z)方向の流速補償が成り立ち,流入効果とともに血管内が高信号になる.
4.第2の化学シフトアーチファクトは,周波数あるいは位相エンコード方向とは関係ないので,どの方向にも現れる.
5.Balanced SSFP(steady-state free precession)の信号強度はT1/T2にほぼ比例するのでhydrographyに適する.
1.○
2.× 同位相
3.○
4.○
5.× T2/T1に比例
27)画質性能の維持に関係するものを選択してください.(正解3つ)
1.冷却装置の水量
2.静磁場の均一性
3.中心周波数の変動
4.検査室の電磁シールド性能
5.マグネットの液体ヘリウムレベル
1.×
2.○
3.○
4.○
5.×
28)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.直腸の下1/3部では腹膜がない.
2.子宮頚部は子宮の下2/3部である.
3.尿管は3箇所にやや細い狭窄部をもつ.
4.前立腺は辺縁域・中心域の2つの領域からなる.
5.解剖学的に分けられる正常の左右の肝臓は,ほぼ同体積である.
1.○
2.× 子宮の下1/3部は頸部で上2/3は体部
3.○ 腎盂尿管移行部、総腸骨動静脈との交叉部、膀胱壁貫通部
4.× 辺縁部、中心部、移行部の3つ
5.× 左右体積比は1:5で右のほうが大きい
29) 下図に対し正しいものを選択してください.(正解2つ)<写真あり>
1.棘上筋
2.肩甲下筋
3.僧帽筋
4.棘下筋
5.小胸筋
写真がないので解答できず
30)脊椎の靭帯について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
1.軸椎より上と仙椎間には黄色靱帯がない.
2.頚部において棘上靭帯は項靭帯といわれる.
3.環椎十字靭帯は環椎横靭帯と後縦靭帯からなる.
4.椎体は脊柱の全長にわたって前縦靭帯と後縦靭帯で強く結ばれる.
5.黄色靭帯・前縦靭帯・棘間靭帯・棘上靭帯は脊柱の屈曲を制限する.
1.○
2.○
3.× 環椎横靭帯と上・下縦束からなる
4.○
5.× 前縦靭帯→後縦靭帯
31)EPIでのアーチファクトについて 正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.磁化率アーチファクトは位相エンコード方向がめだつ.
2.化学シフトアーチファクトは位相エンコード方向に出現する.
3.折り返しアーチファクトは、周波数エンコード方向に出現する.
4.N/2アーチファクトは周波数エンコード方向にFOVの半分だけ位置ずれする.
5.T2フィルタリングによる解像特性の劣化は、位相エンコード方向に出現する.
1.○
2.○
3.× 位相エンコード方向に出現
4.× 位相エンコード方向に半分ずれる
5.×
32)下のT2 強調画像において,大脳脚の位置を選択してください.(正解1つ)<写真あり>
写真がないため解答できず
33)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解3つ)
1.下垂体微小腺腫は正常組織よりも少し早く造影される.
2.正常脳下垂体は脳血流関門がないのでダイナミック造影では後期に造影される.
3.脳内には血液脳関門が存在するので,通常は髄膜,脈絡叢,脳室周囲器官以外は造影されない.
4.頭部造影MRI検査において,骨転移を判読するために少なくとも横断像には脂肪抑制を負荷する必要がある.
5.聴神経腫瘍と髄膜腫の鑑別が困難な場合は,ダイナミックMRIが有用で髄膜腫の場合は急速に造影信号が高まり,徐々に低下する.
1.× 正常部よりも遅れて造影される
2.× 早期に造影される
3.○
4.○
5.○
34)次の記述について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.脊椎転移性腫瘍はT1強調像で,骨髄内の高信号として認められる.
2.腎臓はT1強調像では皮質より髄質は低信号となるため皮髄境界が明瞭である.
3.腹部のT1強調像は血液量を反映し,肝実質,膵臓より脾臓は高信号に認められる.
4.前立腺はT2強調像では内腺域(移行域と中心域)を高信号に,辺縁域を低信号に描出される.
5.頭部MRI 検査の特異的信号所見としてT2強調像が低信号を示した場合,急性期血腫(デオキシヘモグロビン),陳旧性血腫(ヘモジデリン),鉄(ferritin),石灰化などが考えられる.
1.× 脊椎転移性腫瘍はT1WIで低信号、T2WIで高信号、造影効果あり
2.○
3.× 脾臓は低信号
4.× 内腺域(移行域と中心域)を低信号に,辺縁域を高信号に描出される
5.○
35)画像均一性の測定法について,正しい文章を選択してください.(正解3つ)
1.NEMAではファントム温度は22±4℃である.
2.NEMAではスパンと中央値から不均一度と均一度を算出する.
3.IECの測定方法は平均絶対偏差から算出するためノイズの影響を受けにくい.
4.NEMAのグレイスケールマップは平均値からの信号差によって9段階に割り振る.
5.NEMAのグレイスケールマップは雑音の影響を少なくするため,Gaussianフィルタを加える.
1.○
2.○
3.○
4.× 5段階に割り振る
5.× 9点ローパスフィルタ処理する
36)SSFPでのbanding artifactの軽減について正しい文章を選択してください.(正解2つ)
1.TEをTR/3に設定する.
2.TRを長くTEを短く設定する.
3.オーバサンプリングを用いる.
4.Phase cyclingによる除去法は有効だが体動に弱い.
5.Phase offsetが2πの場合,off-resonance frequencyは1/TR(Hz)となる.
1.× TEをTR/2にする
2.× TRは短くする
3.× 関係ない
4.○
5.○
37)化学シフトアーチファクトについて 正しい文章を解答して下さい.(正解2つ)
1.EPI では,位相エンコード方向によく見られる.
2.化学シフトはスライス選択方向には見られない.
3.受信バンド幅を大きくすると化学シフトも大きくなる.
4.3Tでは化学シフトが7ppm となるため,1.5Tよりずれが大きくなる.
5.32KHzの受信バンド幅で256ピクセルの場合,3.0Tの化学シフトは3.6Hzである
1.○
2.× スライス方向にも出るのでSSGRなどの技術で抑制する
3.× バンド幅を大きくすると、化学シフトは小さくなる
4.× ppmは不変 3Tでも3.5ppm
5.○ 1ピクセルあたりのバンド幅は32000(Hz)/256=125(Hz)
3Tでの水と脂肪の周波数差は約447(Hz) 447/125=3.57
38)3T装置で、1ピクセルあたりのバンド幅が62.5Hz,ETL=3,256サンプリングで収集したシーケンスでのケミカルシフトアーチファクトは画像上で約何ピクセルとなるか.(正解1つ)
1.1ピクセル
2.2ピクセル
3.3ピクセル
4.5ピクセル
5.7ピクセル
3.0Tでのケミカルシフトは42.58[MHz/T]×3[T]×3.5[ppm]=447[Hz]
447/62.5=7.15なので、
答えは5番の7ピクセル
39)下記①~⑥のMRに関する学術研究を行う場合、当該施設の倫理委員会の承認を得なければならない研究の組み合わせについて, 選択してください.(正解1つ)
① 動物を使って実験を行う場合
② ボランティアを用いてMR 画像のデータを取得する場合
③ 当該施設の過去の臨床データを匿名化して評価を行う場合
④ 撮像条件について無作為に選んだ施設にアンケート調査をする場合
⑤ ファントム実験データを用いて観察者実験(例:ROC)を行う場合
⑥ 患者に対して撮像条件の比較検討のために追加のMR撮像を行う場合
①、②、③、⑥
アンケートやファントム実験データは倫理委員会の承認がいらない気がします。
解答に自信はありません
40) 下図の矢印のアーチファクトについて正しい文章を解答して下さい.(正解2つ)
1.エリアシングエラーに起因するものである.
2.生データフィルタを加えることで軽減できる.
3.原理的に位相エンコード方向のみに発生する.
4.他条件は同じでFOV を小さくすると軽減できる.
5.受信バンド幅を増加させることによって抑制できる.
図がないため解答できず
いかがでしたか?参考になれば幸いです。
試験勉強は大変ですが、引き続き頑張っていきましょう!
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