景気をどのように判断する?おさえておきたい8つの経済指標【用語解説】
みなさん、こんにちは!
景気が良い悪いをどのように判断していますか?
野菜が高くなった、電気代が高騰している、賃金の伸び率が悪いとか、肌感で感じることが多くなった気がします。
今回の記事では、新聞やニュースなどで使われる経済指標をまとめていきます。
しっかり理解して、日々の節約や投資活動に活かしていきましょう!!
- 景気を判断する経済指標
- 景気とは雰囲気なもの
景気が良い?悪い?とは
大前提として好景気と不景気をまとめましょう。
景気とは、経済活動の活発さを指す言葉です。
「景気が良い」とは、企業のつくった物・サービスが売れて収益が増ることで、労働者の賃金も高くなり消費活動が拡大していく状態です。「好景気」「好況」と言います。
逆に、企業の物・サービスが売れなくて収益が減り、消費が減っていく状態を「不景気」「不況」と言います。
おさえておきたい8つの経済指標
それでは8つの経済指標をまとめていきます。
1.月例経済報告
日本政府の景気に関する公式見解を示す報告書、日本政府としての景気判断です。
一般人(経済のプロ以外)が対象で表紙冒頭には景気の現状が2〜3行で書かれており、その下の数行に予測が書いてあります。
とても簡単に書かれていて理解しやすいですね。
2.日銀短観
日本銀行が年4回、上場企業や中小企業に対して行うアンケート結果を集計したもので、この中で最も注目されるのが業況判断DIです。
業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」の割合を差し引いた値です。その数値がゼロより上なら景気拡大、ゼロより小さければ景気縮小となります。
ゼロより上か下かを見れば大丈夫です。
この値はアンケート結果をまとめたもので、景況感(景気に対して当事者たちが感じる印象)という事です。つまり肌感ですね。
3.景気動向指数
生産や出荷、雇用など経済活動に敏感に反応する指標の動きを示しており、景気の現状を知ったり、将来の動向を予測するときに使われる経済指標です。
景気動向指数とは、経済活動において重要かつ景気動向に敏感な様々な指標の動きを統合した指標で、内閣府から毎月発表され、景気の現状判断や将来予測のために利用されます。
生産、労働、消費などの分野から代表的な30の指標を選定し、それらの3系列に分類し、それぞれの系列ごとに指標を算出します。
- 先行指数:景気に先行して動く「先行系列」の11指標を指します。
- 一致指数:景気に一致して動く「一致系列」の10指標を指します。
- 遅行指数:景気に遅れて動く「遅行系列」の9指標を指します。
4.景気ウォッチャー調査
百貨店・スーパーマーケット・コンビニなどの小売店やレジャー業界で働く人、タクシー運転手など、景気に敏感な職種の約2000人にインタビューし、調査結果を集計・分析して発表しています。
DIの数値は50が横ばいを表し、これを上回ると「景気が良い」、下回ると「景気が悪い」と感じる人が多いことを示します。よりリアルな景気動向がつかめます。
5.消費者物価指数
私たち消費者が日々購入するモノやサービスなどの物価は高くなったり、安くなったりと常に流動的です。こうしたモノやサービスなどの物価(消費者物価)の変動を測定するための指標が「消費者物価指数」で、毎月総務省から発表されています。
物価の変動を示す消費者物価指数は、景気動向を映し出すために「経済の体温計」とも呼ばれていて、その結果は各種経済施策や年金の改定などに利用されています。
6.実質賃金指数
労働者が実際に受け取った給与である名目賃金から、消費者物価指数に基づく物価変動の影響を差し引いて算出した指数。労働者が給与で購入できる物品やサービスの量を示しており、個人消費の動向にも影響します。厚生労働省が毎月勤労統計調査で公表しています。
グラフの下には、
とコメントも書いてあります。
7.完全失業率
労働力人口(15歳以上で働く意欲のある人の総数)に対して完全失業者(現在仕事がなく、求職活動を行っている人の総数)がどのくらいいるのかを割合で表しています。
完全失業率は有効求人倍率と同様に景気を読み取る指標として注目されています。
計算方法は「完全失業者÷労働力人口×100」で求めることができます。例えば、完全失業率が5%だった場合、働きたいと思っている労働者100人のうち5人が仕事に就けていないということになります。
完全失業率の数値が高ければ高いほど、仕事を探している人が多いことを示しています。
8.有効求人倍率
厚生労働省が毎月発表している指標のことで、ハローワークのデータを元に算出される有効求人数(求人の数)を有効求職者数(求職者の数)で割った数値で算出され、求職者1名に対して、何件の求人があるのかを示しています。
有効求人倍率は景気と密接な関係があることから「景気動向指数」として企業からも注目される指標となります。例えば有効求人倍率が2倍だった場合、求職者1名に対して2件の求人があることになります。
まとめ
いかがでしたか?
堅苦しい経済用語なので難しかったですね。
でも経済とは人々が感じる肌感をそのまま反映している雰囲気みたいなものです。。
日銀短観にしろ景気ウォッチャー調査もですが、アンケート結果ですからね。
雰囲気さえ掴めれば幸いです。
それではまた!!