こんにちは、放射線技師のラジブログです
この記事では、よく質問をいただく「MRIやCT検査のときにヒートテックやエアリズムを着ても良いか」についてお話しします
- 冬はヒートテック、夏はエアリズムを着ているけど、MRIやCT検査のときもそのままでいいの?
- 検査で金属がダメって聞いたけど、ヒートテックやエアリズムは大丈夫なの?
- MRI検査でヒートテックがダメだったけど、CT検査は?
- 検査のときにどんな服を着ればいいか知りたい!
このような質問に答えていきます
この記事で分かること
- MRIとCT検査の違い
- ヒートテックとエアリズムの特徴と検査時の注意点
- 検査のときに適した服装
MRIとCT検査の違い
両方ともベッドに横になってトンネルの中に入るので、どちらの検査か分かりにくいですね
MRIとCTはどちらも体の中を詳しく見るための検査です
両者の違いはこちらです
- MRI:強い磁石を使って体の内部を画像にします
- CT:X線を使って体の断面を画像にします
| CT装置 | MRI装置 |
---|
原理 | X線を使用 | 強力な磁石と電波を使用 |
使い方 | 身体の断面画像を作成 | 身体の内部構造を詳細に撮影 |
主な用途 | 骨折、内臓の状態確認 | 脳、脊髄、関節の詳細な検査 |
撮影時間 | 数分 | 10~30分 |
被ばく | あり | なし |
金属の影響 | あり | あり |
検査時の騒音 | 比較的静か | 大きな音がする |
ヒートテック&エアリズムと検査
施設によって異なることはあるけど、大体こんな感じだよ
ヒートテック
- 目的:寒い季節に体を暖かく保つ
- 素材:レーヨン、アクリル、ポリエステル、ポリウレタン
- 注意:MRI検査中に火傷の危険性があるため、着用は避けるべき
エアリズム
- 目的:暑い季節に涼しく快適に保つ
- 素材:ポリエステル、ポリウレタン
- 注意:基本的に安全だが金属がないか確認する
ヒートテックはなぜMRI検査に適していないのか?
ヒートテックは「機能性肌着」と呼ばれており、以下の理由でMRI検査には適していません
- 素材の特徴
- レーヨン:体から出る水蒸気を吸い取り、熱に変える。汗を吸いやすいが乾きにくい
- アクリル:暖かさを保つが、熱を閉じ込めるため、汗をかきやすくなる
- MRIの仕組み:
- MRIは強い磁石と電波を使って体の内部を画像にします
- 電波が体に当たると体温が上がり、汗をかく
- ヒートテックのレーヨンが汗を吸い取り、さらに熱に変えるため、衣服が湿りやすくなる
- 湿った衣服の問題:
- MRIの磁場が変動すると「誘導電流」が流れます
- 湿った衣服にはこの誘導電流が流れやすく、火傷の危険性が高まります
MRIとCT検査のときの服装のポイント
- 金属を含まない服を選ぶこと:MRIとCT検査では金属はNGです。ヒートテックは避け、エアリズムも衣類に金属がないか確認しましょう
- 検査施設の指示に従うこと:検査施設によっては、専用の検査着に着替えるように指示されることがあります。その場合は、その指示に従いましょう
どの施設でも、基本的には着替えを推奨しています
お手数ですが、ご協力お願いします
まとめ
MRIやCT検査のときには、金属を含まない服を選ぶことが大切です
特にMRI検査ではヒートテックは火傷の危険性があるため避けてください
また、検査施設の指示に従い、安心して検査を受けてくださいね
これで、MRIとCT検査のときの服装についての疑問が解決できたでしょうか?
それではまた次の記事でお会いしましょう!
バイバイ
こちらの記事も一緒にご覧ください⇩