MRIに関する質問

MRI検査で危険?ペースメーカーと医療機器【安全対策】

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こんにちは、放射線技師のラジブログです。

この記事では、MRI検査において避けるべきデバイスとその理由、安全対策についてわかりやすく解説します。

医療従事者の方や患者さんにとって非常に重要な情報ですので、ぜひ最後までお読みください。

MRI検査を受ける前に、次のような不安や疑問を感じたことはありませんか?

  • 心臓ペースメーカーを持っているけど、MRI検査を受けられるのか?
  • 体内に植え込まれたデバイスがMRIに影響するのか?

MRI検査で、主に禁忌とされているものを解説していきます

この記事で分かること
  • MRI検査で避けるべきデバイスとは?
  • それぞれのデバイスがなぜ避けるべきなのか?
  • 安全にMRI検査を受けるための対策

MRI検査で避けるべきデバイスとは?

MRI検査は強い磁石を使うため、特定の体内デバイスが影響を受けることがあります

これらのデバイスには注意が必要です

  1. 心臓のデバイス
    • 心臓ペースメーカー
    • 植込み型除細動器(ICD)
    • 心臓再同期療法ペースメーカー(CRT-P)
    • 心臓再同期療法除細動器(CRT-D)
  2. 調整可能な脳シャントバルブ
  3. 人工内耳
  4. 神経刺激装置

なぜこれらのデバイスが避けるべきなのか?

心臓のデバイス

心臓ペースメーカーやICD、CRT-P、CRT-Dは心臓のリズムを調整しますが、MRIの磁場が誤作動や停止を引き起こす可能性があります。

具体的には、以下の問題があります

  1. リードの先端が発熱:リードの先端が熱くなり、心臓組織を傷つける可能性があります。
  2. 意図しない刺激:磁場がリードを通して心筋に意図しない刺激を与え、危険な心拍数を引き起こすことがあります。
  3. ペーシングの停止:デバイスが誤作動し、心臓のリズムが乱れることがあります。
  4. デバイスの移動:磁場の影響でデバイスが移動する可能性があります。
  5. リードの損傷:磁場の影響でリードに過剰な電流が流れることがあります。
  6. 周囲の温度上昇:磁場の影響でデバイス周囲の温度が上がり、組織にダメージを与えることがあります。
  7. プログラム変更:磁場がリードスイッチを誤作動させる可能性があります。
  8. 電気的リセット:強い磁場でデバイスがリセットされることがあります。

調整可能な脳シャントバルブ

脳の圧力を調整するためのデバイスです。

MRIの磁場で設定が変わることがあり、以下のリスクがあります

  • 髄液排除量の減少:設定が変わると、髄液の排除がうまくいかず、症状が改善しません。
  • 過剰な髄液排除:髄液が多すぎると頭蓋内に出血が起こる可能性があります。

検査後に設定を確認し、異常があれば修正します

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人工内耳

聴覚を補助するデバイスですが、磁石を含んでおり、MRIで以下の問題があります

  • アーチファクト(画像の乱れ):周囲に画像の乱れが生じ、診断が難しくなります。
  • 疼痛:磁場で内部の磁石が引っ張られ、痛みが生じます。
  • 磁石の脱落:内部磁石が引き寄せられ、脱落することがあります。

神経刺激装置

MRIは磁場を使って体内の画像を撮影するため、神経刺激システムを持つ患者さんは以下のリスクがあります

  1. リードの発熱:リードが熱くなり、周囲の組織に損傷を与える可能性があります。
  2. 意図しない刺激:磁場がリードを通して神経に意図しない刺激を与え、不快感や痙攣を引き起こす可能性があります。
  3. デバイスの損傷:MRIの磁場によってデバイスが損傷するリスクがあります。

5ガウスラインとは?

MRIの磁場は強力で、特定の距離内にいるとデバイスに悪影響を及ぼす可能性があります。

これを避けるために、MRI装置の周囲には「5ガウスライン」という制限区域が設定されています。

このラインの内側にデバイスを持つ患者が入ると、磁場の影響を受けるリスクが高まるため、注意が必要です。

安全にMRI検査を受けるための対策

  • 医師に相談する:MRI検査を受ける前に、自分の体内にデバイスがあることを必ず医師に伝えてください。
  • 代替検査を考える:場合によっては、CTスキャンや超音波検査など、MRI以外の検査方法が適していることもあります。
  • 最新のデバイスを使用する:新しいモデルの一部はMRI対応のものもあります。デバイスの取扱説明書を確認し、医師に相談しましょう。
  • MRI対応の病院を選ぶ:心臓植込みデバイス患者のMRI検査に関する運用指針に基づき、安全にMRI検査を行うための設備と専門知識を持った病院を選びましょう。

すべてのデバイスがMRIで禁忌ではありません。

施設により対応できる・できないは変わるので確認が必要です。

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まとめ

MRI検査は非常に有効な診断手段ですが、特定のデバイスを持つ人にとっては注意が必要です。

心臓ペースメーカーやICD、CRT-P、CRT-D、脳室シャント、人工内耳、神経刺激装置などの体内電子装置がある場合、必ず事前に医師と相談し、安全な検査方法を選びましょう。

安心して検査を受けるための準備をしっかりと行いましょう。

これで、MRI検査に関する不安や疑問が少しでも解消されたら幸いです

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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