腎機能が心配?CTとMRIの造影剤の影響を徹底解説
みなさん、こんにちは!
CTやMRI検査を受ける時って、めちゃくちゃ不安ですよね
- 腎機能が低下しているけど、CTやMRIの検査を受けても大丈夫?
- 造影剤ってどんなものなの?
- CTとMRIの違いがわからない
腎臓の機能が低下していると、検査の際に造影剤を使うことが心配になります
この記事では、その不安を解消していきます
- CTとMRIの造影剤の違い
- 造影剤が腎機能に与える影響
- 造影剤を使うメリット
- 造影剤を使わない場合の影響
- 腎機能の基準と造影剤使用時の注意点
不安を解消して、安心して検査を受けてくださいね
腎機能とは?
まずは、「腎機能って何?」
から解決していきましょう!
腎機能とは、腎臓が体内の老廃物を取り除き、水分やミネラルのバランスを保つ能力のことです。
腎臓は血液をろ過し、不要な物質を尿として体の外に出す役割を持っています。
つまり腎機能が低下すると、体内に老廃物が溜まり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
腎機能の基準
次はどのように腎機能を評価しているのか見ます
腎機能を確認するには、採血(注射をして血液を調べる)をする必要があります。
採血には様々な項目がありますが
- クレアチン
- eGFR
の値を参考にします
クレアチニン
クレアチニンは筋肉から生成される老廃物で、腎臓の機能を測定するために使われます。
血中のクレアチニン濃度が高いと、腎機能が低下している可能性があります。
- 正常値: 男性0.6-1.2 mg/dL、女性0.5-1.1 mg/dL
しかし、このクレアチンは筋肉量が多い人はクレアチニンの値が高くなる傾向がある一方で、筋肉量が少ない人はクレアチニンの値が低くなることが一般的です
- 筋肉量が多い人:アスリートやボディビルダーなど、筋肉が多い人はクレアチニン値が高くなる傾向があります。これは腎機能が正常でも起こり得ます。
- 筋肉量が少ない人:高齢者や筋肉量が少ない人は、クレアチニン値が低くなることがあります。
クレアチニンの値を解釈する際の注意点
クレアチニンの値を腎機能の指標として使う際には、以下の点に注意する必要があります。
- 筋肉量の考慮:筋肉量が個人差があるため、単純にクレアチニンの値だけで腎機能を評価するのは不正確な場合があります。
- 年齢と性別:クレアチニンの正常値は年齢や性別によっても異なるため、これらも考慮する必要があります。
年齢や性別、体格に左右される値ってことです
なので、現在は主に『eGFR(推算糸球体濾過率)』を利用する施設が多くなってきています
eGFR (推算糸球体濾過率)
eGFRは腎臓のろ過能力を示す指標で、クレアチニン値と年齢、性別を基に計算されます。
eGFRが低いと、腎機能が低下していることになります
- 正常値: 90 mL/min/1.73m²以上
- 軽度低下: 60-89 mL/min/1.73m²
- 中等度低下: 30-59 mL/min/1.73m²
- 高度低下: 15-29 mL/min/1.73m²
- 末期腎不全: 15 mL/min/1.73m²未満
ここまでが腎機能に関しての解説となります
CT、MRIの造影剤について
ここでは、静脈に注射をして使う造影剤についてです。
CTではヨード系造影剤、MRIではガドリニウム造影剤が使用されます
これらの造影剤はどちらも静脈注射で投与され、主に腕の静脈から体内に入れていきます。
造影剤は全身に分布し、血管や臓器を見やすくするために使われます。
主に造影剤は尿として排泄されます。
ガドリニウム造影剤の中には、肝臓の細胞に取り込まれる性質を利用した特殊な造影剤もあります。
例えば、Gd-EOB-DTPA(プリモビスト)はその代表例で、体内に投与された後、便と尿の両方から排泄されます。
造影剤が腎機能に与える影響
CTの造影剤の影響
CT検査で使われるヨード造影剤は、腎臓に負担をかけることがあります。特に腎臓の機能が低下している人には注意が必要です。
- 腎臓の負担を減らすために、検査前後にたくさん水を飲むように促される
- 腎機能が低下している場合、医師が造影剤の使用を控えることもある
MRIの造影剤の影響
MRI検査で使われるガドリニウム造影剤もヨード造影剤と同様に、腎臓の機能が低下している場合は注意が必要です。
- 腎臓が非常に弱い場合、ガドリニウムが体内に蓄積されるリスクがある
造影剤を使うメリット
造影剤を使うことで、検査の精度が向上します。
- より詳細な画像が得られるため、病気や異常の早期発見が可能
- 血管や臓器の状態が明確にわかるため、正確な診断ができる
- 治療計画を立てる際に役立つ
造影剤を使わない場合の影響
造影剤を使わない場合、以下のような影響が考えられます。
- 画像の鮮明さが低下し、病変や異常を見逃す可能性がある
- 詳細な診断が難しくなり、治療が遅れることがある
- 特定の病気や状態を見つけるためには造影剤が不可欠な場合もある
腎機能が低下している時に造影剤を使う際の注意点
腎機能が低下している場合、造影剤を使う検査には以下の点に注意が必要です。
- 事前に腎機能を検査し、クレアチニン値やeGFRを確認
- 造影剤の使用量をできるだけ減らす
- 造影剤を使用する際は、医師と詳細な相談を行う
- 水分を多く摂り、腎臓への負担を軽減
造影剤使用時の対処方法
造影剤を使用する際の対処方法は以下の通りです。
- 造影剤の量を減らす:必要最小限の量で検査を行う
- 水分を多く摂取する:検査前後に多くの水分を摂取し、腎臓への負担を軽減
- 他の検査を検討:超音波検査など、造影剤を使わない検査方法を検討
- 医師に相談:自分の腎機能に合った最適な検査方法を医師と相談
CTとMRIの比較
項目 | CT検査 | MRI検査 |
---|---|---|
造影剤の種類 | ヨード造影剤 | ガドリニウム造影剤 |
画像の特徴 | 骨や肺の詳細な画像 | 脳や軟部組織の詳細な画像 |
検査時間 | 短い(数分程度) | やや長い(数十分程度) |
放射線の影響 | あり | なし |
CT検査の特徴
- 骨や肺などの組織の画像が得意
- 検査時間が短い
- 放射線を使うため、被ばくのリスクがある
MRI検査の特徴
- 脳や筋肉、関節などの組織の画像が得意
- 放射線を使わないため、被ばくの心配がない
- 検査時間が長く、狭い空間での検査が苦手な人には不向き
まとめ
腎機能が低下していると、CTやMRIの検査に不安を感じることがありますが、造影剤の種類やその影響について理解することで、安心して検査を受けることができます。
CTとMRIの造影剤にはそれぞれ異なる特徴があり、腎機能に与える影響も異なります。
造影剤を使うことで、より正確な診断が可能になり、治療の早期開始につながります。
検査前には医師にしっかりと相談し、自分の腎臓の状態に合った検査方法を選びましょう。
以上参考になれば嬉しいです
それではまた次の記事でお会いしましょう!
バイバイ